くろくまと蒸機たち

懐かしい蒸気機関車と復活蒸機写真との怪しげな融合。

悲別の隆盛(函館本線支線)  

学生時代、北に南にと蒸機を追いかけた。
そのころは、中・大判カメラに憧れていた。
印刷物を見ると35ミリでは粒子が荒れて、勝負になっていなかった。

勿論、ブロニカやマミヤC330、プレス、コーワシックスなど
当時の名機は買えるわけもなく、松崎素人氏の「木製組立暗箱」に胸躍らせたあの頃。
独学で暗室作業を覚えた。とくにフィルム現像とフィルムの銘柄には拘った。
TRI-XをD-76で現像するとき、初液カブリが生じるから臭化カリを足す。

鮮鋭度と粒状性は別物。だから実行感度をASA80くらいに設定して
PLUS-Xを用い、希釈現像をすれば「焼き力」のあるネガが得られる。
な~んて、ところから嵌まっていって、現像液の撹拌の仕方までさまざま試したものです。

写真コンテストでの応募規定では、リバーサル部門は「ブローニー以上」と
明記されており、注釈として「コダクロームII」は可と書いてあったから、
リバーサルは外式のK-IIに決まりでした。

モノクロの方はといえば、低感度では、Neopan-F、Panatomic-X、
Ilford-panFを用いたが、Ilfordは肉乗りする傾向が強く、Panatomicは硬め、
Neopanは微粒子だが黒が締まらない、など何らかの過不足に悩んだ。

そんな中、Minicopy-HRを使ってみた。
もともとは線画を複写する目的のこのフィルム。実効感度はASA6程度。
現像には「POTA処方」といわれる非常にシンプルな現像液で行なう。
半絞りの露出設定のミスで無残な結果になってしまうのだが、
時折、全紙に伸ばしても粒子が滑らかなショットが撮れた。

のちに、T-Max100という素晴らしいフィルムが出たが、現役蒸機には間に合わなかった。

悲別の隆盛(函館本線支線)
前置きが長くなり過ぎたが、上砂川でのMinicopy-HRでのカットを。
スキャンニングが難しかったが、雪の白と煙の白の差、家々の暗部の階調を見てほしい。
全紙に伸ばしてもびくともしない結像だ。

1975.3.3.25 函館本線支線 東鶉―上砂川
Canon RF式カメラ、35mm、Minicopy-HR ASA6
POTA処方(2回目) 20℃6.8分現像
COOLSCAN5000EDでスキャン 画像処理 Photoshop CS2
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コメント

くろくま様 この時使用のRF機は何だったのでしょうか?7とかVTかな
まわりではPOTA処方については貴殿しか話されていませんでしたが、未だかつて使用した事はありません。
 数多居たファンの中でこれを試した事がある方はくろくまさん以外はしらないなぁ 上砂川での貴重な記録ですね。山の逆側の歌志内線の2往復に較べて本数は豊かでしたね。

koppel-2 #- | URL
2009/01/26 22:49 | edit

写真って奥が深い、深過ぎです!
カラーは現実的にラボ任せになってしまいますが、モノクロってこんなに自由度があったんですね。

私も蒸機現役当時に自分で現像をやっていましたが、それは単に少しでもコストが安くできたからで画質うんぬんは全く考えていませんでした。
実はC623が復活した当初もモノクロは写真屋任せにしてしまい、オーバーめの現像でせっかく撮った写真を台無しにしていました。たまさか知り合った小さな写真屋でとても上手な現像をして頂き、この時初めて現像の重要性を知った次第です。

悲別の写真拝見して驚きました! 重たそうな雪の白とふんわりとした煙の白、階調こそモノクロ写真の醍醐味なのですね。

キツネメ十勝 #R1xHvAf2 | URL
2009/01/27 01:14 | edit

くろくま先輩、こんばんは。
インフルエンザで出勤停止中です(爆)

ミニコピー自分も使いました。
というのも、実は、
私の親族が大日本セルロイド時代からの、富士フィルムの関係者でして、
当時は、叔父が富士フィルムに勤務しておりました。
それで、学生である自分用に、
社員用に販売されている規格外のフィルムを、大量に、
色々もらって助かっていました。
(通称”白箱”って呼んでました)
殆どがネオパンSSでしたが、
中には色々ありまして・・・

評価は色々耳に入りましたが、
結局、自分では使いこなせなかった・・・
というのが振り返った実態ですね。

いい調子の写真見させていただいて、
ふと思い出しました。

先輩、最近温黒調の仕上がりが多いですが、
冷黒調も一発お願いします!

NOBUNOBU #- | URL
2009/01/27 06:19 | edit

モノクロのモノクロたる所以を感じる作画ですね!
もし、これが季節は夏でカラー撮影だったら…
そう仮定すると、屋根の色や家並みが煩い画になると思うのですが
季節を利用して諧調を単に白と黒のコントラストにせず仕上げる
実に感剤、そして感剤の処理と全てに計算された作画って感じが湧き出る画ですね。

ひぐまは全くもってこの辺りには無頓着でして~
今も「何か写っていたらOK」って感じのアバウト路線まっしぐら(笑)
これじゃ、いい画は作れないって思う次第ですが、一向に改善されない姿勢です(汗)
フィルムと違いデジはレンズ及びセンサーの性能とソフト処理が問われますよね
最近やっと70‐200玉の美味しいところがわかりかけてきましたが、
エクテン使いの画ばかりじゃ画質を語れる立場におりませんなぁ~

ひぐま3号 #SUrRdnzA | URL
2009/01/27 11:36 | edit

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# | 
2009/01/27 17:00 | edit

Koppel-2さん

Cannon-7だったような気もしますが、忘れてしまいました。

当時は、ハンザの天秤を持っていましたから、
たいていのものは調合できました。
引伸しをしようとして、パピトールを切らしていても、
D72くらいはすぐに作れましたから便利でしたよ。

当時ASA6が写せたのだから、復活でも「暗がり」写真にチャレンジしょうかな。

P.S.今日、伝説の「ローン固め」の業師、S君と携帯で話しましたよ。

くろくま #uRLT.2RM | URL
2009/01/27 18:00 | edit

キツネメ十勝さん

そうでしたか。コスト減のためのフィルム現像でしたか。
タンク買ったり、液温計、メスシリンダー、フィルムクリップ、
スポンジ、ダークバック、貯蔵タンクなどに
結構お金もかかりますよね。タンクは何をお使いでしたか?
消耗品でも、ドライウェルやQWも用いるでしょうし・・・。
冬の北海道では液温の管理も大変だったことでしょうね。

このころは、街の写真屋さんも自家現像をしていました。
良心的なお店があって、よかったですね。

モノクロ写真の強みは、白から黒までの無限の階調。
いま、デジタル8ビットの世界で再現させようとしても、
256階調に制限されてしまうのが悲しいです。

最近、デジデュープを始められた由、
カラーでも自分の色が創れる時代になりました。
基本に忠実に画像を荒らさない画づくりに励んでいただきたいものです。
最近のネットで拝見する画は印刷原稿に成り得ないものが多いです。

くろくま #uRLT.2RM | URL
2009/01/28 06:48 | edit

NOBUNOBUさん

あららっ、悪性インフルエンザに罹っちゃいましたか。

ミニコピー、お使いになられましたか。
わたしも最初はスライド作成用に本来の使い方をしたのですが、
この時は、初めて100ftで買ってきました。

蒸機を撮りはじめたころは、SSS、SSがメインでしたが、
すぐにコダックに乗り換えました。
「抜け」と「きれいな粒子」での差は歴然としてましたから。

蒸機終盤では、低感度はNeopan-F、中感度はIlford-FP4、
高感度はTri-Xで落ち着いてきたみたいです。

温黒調・・・。懐かしい響きですね。
IMの変換リストに入っていないし(笑)。

まあ、ブログはさまざまなモニター環境での再現ですから、
一番嫌味がなさそうなところで妥協しているのが現状です。
以前に緑系で調色したとき、どぎつくなっちゃって・・・。

もっともRGBに変換といっても、本来の目的であるチャンネル操作しての
リッチブラックを狙っているわけでもなく、いい加減なんですが。

バライタ紙のフジブロF2が、大好きでした。
安かったイーグルは冷黒調気味、月光は地色がねぇ。
ギルミノペーパーやヒシコピー、銀嶺なんかも使いましたよ。

そういえば、温黒調の「プロトールウォーム」なんて
印画紙現像液も使ってみましたよ。

今、ブログで調色してますが、
当時もセピアや青色に調色して遊んでましたね。懐かしいなぁ。

NOBUNOBUさん、くれぐれもご自愛くださいね。

くろくま #uRLT.2RM | URL
2009/01/28 07:19 | edit

ひぐま3号さん

ありがとうございます。
写真の基本って、ごく簡単なことなんですが、
皆フライングしてしまうんですよね。

デジでの処理はリセットが何度でもできるので安易になりがちですが、
何とか質を落とさないようにしたいものです。でもね・・・
ひぐまさん同様、エクテンでの引っ張りばっかりでは、何ともはや・・・(苦笑)。

くろくま #uRLT.2RM | URL
2009/01/28 08:56 | edit

鍵コメさん

それは好都合ですね。
当日のコマから参考になりそうなものをチョイスしますので、
しばしお待ちください。
成果を期しておりますよ。

くろくま #uRLT.2RM | URL
2009/01/28 08:58 | edit

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函館 | 2009/01/28 01:20

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